なぜ、海外ビジネスインターンシップ経験が必要なのか?
日本企業のグローバル化は、近年さらに加速しています。
楽天やユニクロ、日産自動車、資生堂、シャープ(研究部門)などの大手企業では、社内公用語として英語を採用する取り組みを進めています。また、武田薬品やソフトバンクでは、TOEICスコアを昇給や昇進の要件に取り入れるなど、組織全体でグローバル人材の育成に力を注いできました。さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展や国際競争の激化を背景に、海外市場で即戦力となる人材を育成する動きが一層具体化しています。
その象徴的な事例が、三井住友銀行の新たな取り組みです。同銀行は2025年入行の新卒採用に「グローバルバンキングコース」を新設し、TOEFLスコア105点以上という高度な英語力を条件とすることを発表しました。このコースでは、最速で入行2年目からニューヨークやロンドンといった海外拠点での勤務が可能となり、新卒段階からグローバルな環境での実務経験を積むことを目指しています。これは従来の国内研修を中心とした人材育成モデルから、より積極的に海外での経験を通じて即戦力を育てる方向へとシフトする具体的な動きです。
このような新卒向けの施策は、日本企業におけるグローバル人材の重要性を象徴すると同時に、既存の社会人にとっても重要な意味を持ちます。企業が新卒にも即戦力となるスキルを求め始めたことで、社会人にとっては「新卒にポストを取られる」という状況が現実味を帯びてきています。そのため、早い段階でスキルアップを図り、グローバル市場やデジタル分野で通用する能力を身につけることが、ますます重要な時代となっているといえます。
海外ビジネスインターンシップの概要
ワールドアベニューの海外ビジネスインターンシップ・プログラムは、ワーキングホリデービザを活用し、オーストラリアのシドニーで12〜17週間の短期集中的な語学研修を行った後、現地企業でインターンシップを経験できるプログラムです。語学研修では、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能をバランスよく学べる一般英語コースやケンブリッジ検定対策コースに加え、放課後には日本人が苦手とする英会話力を強化するスピーキング&リスニング特化コースも提供され、インターンシップに参加するために必要な英語力を身につけていきます。
インターンシップは、体験型の企業見学に近い短期間のインターンシップなどではなく、平均8週から12週間、最大24週間にわたり現地企業に実際のインターンシップ生として在籍し、実践的なビジネス経験を積むことができます。
海外ビジネスインターンシップで身につく力
ワールドアベニューの海外ビジネスインターンシップで得られるスキルや経験は、通常の語学留学やワーキングホリデーとは一線を画します。例えば、語学力向上において、目標が曖昧になりがちな一般的な語学留学や、日常会話や接客英語の習得が中心となるワーキングホリデーとは異なり、「インターンシップ参加」という明確な目標を掲げ、独自のカリキュラムで学習を進めます。その結果、日常英会話を超えて、ビジネスシーンでも活用できる高度な英語力を飛躍的に向上させることが可能です。
さらに、語学研修後には、海外企業でインターンシップ生として働きながら実践的なビジネス経験を積むことで、将来に活かせる実践的なビジネス英語を身につけることができます。加えて、異文化理解、ビジネススキル、英語での面接対策など、他の留学プログラムでは得られない貴重な経験をすることもできます。
▼ 一般的なワーキングホリデーと海外ビジネスインターンシップの違いとは。
ワーキングホリデー | 海外ビジネスインターンシップ | |
---|---|---|
語学力 | ワーキングホリデーでも英語力を向上させることは可能です。しかし、アルバイト生活がメインのワーホリでは、ビジネス英語レベルまでの飛躍的な向上は難しいケースがほとんどです。 | インターンシップ前の語学研修は、総合的な英語力の向上のみならず、日本人が苦手とするスピーキング・リスニングの英語コミュニケーション力を向上することができます。また、インターシップでは学んだ英語を実践的に使うことで、ビジネス英語力の”習得”を目指せます。 |
異文化理解力 | ワーキングホリデーでは、誰もが異文化の中での生活を望んで渡航するものの、ネイティブ環境でのアルバイトや生活は想定以上に難しく、日本人とのシェア、日本食レストランでのアルバイトなど日本人環境での生活で終始してしまいがちです。 | 語学学校で他国籍の友人を作ることはもちろん、インターンシップ先でもオーストラリア国籍の同僚や、アジア、ヨーロッパ、南米など様々な国の同僚と一緒に働きます。例えば、異なる文化背景を持つチームメンバーと共同でプロジェクトを進める中で、ビジネスシーンでの異文化理解力を実践的に養うことができます。 |
ビジネス経験 | アルバイトはあくまでアルバイトです。どうしてもビジネス経験は身につかず、面接で語れる経験値にはならないことに気をつけましょう。 | オーストラリアの企業で経験するインターンシップでは、日本では得られない貴重なビジネス経験(就労経験)を得ることができます。 |
就活力 | 残念ながら、“ワーキングホリデーだけ”では就職活動のアピールとしては弱いのが現状です。出来る限りいろんなことにチャレンジして、自分の就活力を高めることに努めましょう。 | 海外ビジネスインターンシップでは、帰国後の就職活動で差別化できる力を養うことを目指しています。実践的なビジネス経験を通じ、他の就活生とは違う強みを持てるようになるのが目標です。 |
海外ビジネスインターンシップ
卒業生の進路
海外ビジネスインターンシップ経験者は、帰国後、さまざまな分野で活躍し始めています。英語力を活かした職業として代表的な、航空業界やホテル業界、旅行業界を始め、メガバンクやコンサルティングファーム、大手メーカー、官公庁からベンチャーまで、多様な業界で内定者を輩出しています。
海外インターンシップ卒業生の内定先
三菱UFJモルガン・スタンレー證券、みずほ銀行、キヤノンマーケティングジャパン、スタッフサービス、プレサンスコーポレーション、アクセンチュア、旭化成、楽天、中部国際空港、NTT、防衛省防衛研究所、Hewlett-Packard、環境省、外務省、在日オーストラリア大使館、学習院女子大学、野村総合研究所、株式会社神戸製鋼所、ホテルニューオータニ、南都銀行、QATAR、P&G、アステラス製薬、NISSAN、DAIKIN、川崎重工業、Ponycanyon Enterprise inc. 、全日本空輸(ANA)、UDトラックス、大林組、株式会社Roots、Intelligence, Ltd.、BASF、Emerson Process Management、株式会社パデコ、Uniqlo、KOYO証券株式会社、Arvato digital services Pte Ltd、株式会社ワークスアプリケーションズ、ギャップジャパン株式会社、株式会社リクルートホールディングス、東北新社、株式会社メディアリーフ、丸紅株式会社、豊田通商株式会社、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社、株式会社キーエンス、野村證券株式会社、コニカミノルタ株式会社、住友理工株式会社など
大学生は休学留学がおすすめ!ベストな休学時期は?
海外インターンシップに参加する際、大学生に特におすすめしたいのが大学の「休学制度」です。大学在学中に1年間休学し、海外インターンシップに参加することで、留学後に復学し、新卒学生として就職活動を行うことが可能です。
最近では就職活動が早期化しており、大学3年生から本格的に就職活動が始まります。そのため、大学2年生または3年生の休学が理想的です。中には、就活がうまくいかず、大学4年生で休学して海外インターンシップに参加する方もいます。留学は早いに越したことはありませんが、大学4年生でもチャンスはありますので、諦める必要はありません。
「休学が就活に響くのでは?」と心配する方もいるかもしれませんが、その心配は無用です。文部科学省の2023年度調査によると、留学を理由に休学する学生が経済的事情を除いて最も多いことが分かりました。これにより、留学を通じて新卒という立場を保ちながら、将来のために経験を積み、自己成長を図る学生が増えていることが分かります。
さらに、卒業が遅れること自体にデメリットはありません。むしろ、英語力やビジネススキルが不十分なまま社会に出ることの方が、大きなデメリットになる可能性があります。留学やインターンシップで得られる実践的なスキルや異文化理解は、社会人としての競争力を高める貴重な経験となります。将来に備えてしっかり準備をすることが、結果的に有利に働くことでしょう。
休学制度は各大学によって費用や条件、申請時期などが異なります。留学を考え始めたら、できるだけ早い段階で在籍している大学のホームページや事務局で休学制度や条件を確認することをお勧めします。